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 CUBASE LE4の使い方

 0、はじめに

Cubaseのごく一部の使い方に関する覚え書きです。
よく使い方を忘れるので自分のための記録が目的です。

そもそもCUBASEは10年以上前にVSTの3.5を買いました。
その後、3.7r2まで無料アップデートして使っていました。
多重録音、多重再生に加え波形の切り貼りもでき、
加えてエフェクトやVSTインストゥルメントまで使えて十分満足していました。
しかし、WindowsXPから時折再生ボタンを押しても再生が進まない不具合が発生し、
最近導入したWindows7の入ったPCにはドングルを挿すパラレルポートがありません。
いろいろ面倒になってきたのでCubaseLE4を導入することにしました。

CubaseLE4は「無料」ということになっています。
ただし、なんらかの製品に同梱されているのでそのなんらかの製品を買う必要があります。
そのなんらかの製品は1万円前後で買えてしまいます。
CubaseLE4には1万円は優に超える価値があると思います。
CubaseLE4を一万円くらいで買っておまけの製品がついてくると考えてもいいくらいです。
では、CubaseLE4の同梱されたどの製品がいいかというと迷うところです。
同梱製品は大きな楽器店であれば店頭に1つはあると思います。
おすすめはオーディオインターフェイスです。
Cubase自体がオーディオインターフェイスの高い性能を要求しますし、
CubaseLE4が同梱であるだけに動作の保障がしっかりしています。
Cubaseの日本のサポートがCameoからYAMAHAになったようで、
今後のサポートの充実にも期待できるのではないでしょうか。
とりあえずWindows7の64bitで今のところ問題なく動作しています。
オーディオインターフェイスはDelta44を使用。

現在のバージョンは、CubaseLE4.1.3です。
買ったときからバージョンを上げましたがいきなりミュージカルモードのボタンが消えて驚きました。
バージョンごとに仕様が変わると思うので解説すると違う場合もでてくるでしょう。
でも、バージョンが上がって機能が減るということは無いだろうし、
今の現状で解説していきます。

 1、デバイス

起動時に「ASIO DirectX Full Duplex Driver」のところで止まる不具合の解決法

Windowsメニュー「スタート」>「マイコンピュータ」を開き、
その中の「ローカルディスク(C:)」>「Program Files」>「Steinberg」の中にある
フォルダ『ASIO』を一旦デスクトップへ移動させた後、Cubaseを起動してください。
※上記のフォルダ「ASIO」は削除せず、保管ください

CubaseLE4では「デバイス」>「デバイスの設定」で、
ASIOドライバを選択し使用するオーディオインターフェイスを決める。
このときオーディオインターフェイスが使用できるサンプルレートやサンプルビットを確認しておく。

 2、初期設定

「ファイル」>「初期設定」>「編集操作」>「ツール」へ移動。
お好みで「右クリック時にツールボックスを表示」にチェックを入れる。
「トランスポート」>「メトロノーム設定」でメトロノームの設定をする。

 3、プロジェクト

「ファイル」>「新規プロジェクト」でプロジェクトを作成する。
1つのプロジェクトは1つのフォルダ内ですべてのファイルを管理できる。
「プロジェクト」>「プロジェクト設定」でプロジェクトの設定をする。
このとき「サンプルレート」と「ビット数」を的確に設定すること。
サンプルレートであれば44.1kHz、48kHz、96kHzなどがある。
ビット数は16ビットや24ビットなどがある。
例えばサンプルレート48kHz、24ビットで製作を進めた場合には、
オーディオインターフェイスの設定が48kHz、24ビットでないとプロジェクトが開けなくなる。
サンプルレートやサンプルビットの理解が無いと、後にトラブルのもとになる。
プロジェクトファイルは拡張子が cpr でありプロジェクトフォルダ内に保存できる。
音を再生しながらでも保存ができるというところはCubaseの素晴らしいところの1つ。

 4、オーディオトラック

「プロジェクト」>「トラックを追加」>「オーディオ」でトラックを追加します。
トラックは作ったらすぐに名前をつけるようにします。
録音するとオーディオファイルの名前はトラック名を元に作成されるので、
あとあとオーディオファイルの管理が楽になります。
名前の変更はトラックの名前のところをクリックすればできます。
トラックは「m」でミュート、「s」でソロなどの選択ができます。
「e」でエフェクトとイコライザの設定などができます。
イコライザと同じ場所にコンプもあるといいのですが、
コンプはエフェクトから選択して読み出す必要があります。
何も無いところで右を押すと「オートメーションを表示」を選べます。
オートメーションでは音量やパンの時間に対する変化がグラフで描けるので便利です。

 5、オーディオの読み込み

「ファイル」>「読み込み」>「オーディオファイル」で読み込みます。
ここで「作業ディレクトリにファイルをコピー」に必ずチェックをいれます。
こうすることでオーディオファイルはプロジェクトフォルダの「Audio」にコピーされます。
これをコピーにしておかないと元ファイルのデータをそのまま使うことになるので、
元ファイルを移動した、名前を変えたなどの場合にデータを読めなくなってしまいます。
また、逆にオーディオの編集を行った場合に元データが書き換えられる場合があります。
サンプルレートなどは読み込み時に変更するか選べるので適切に変換をしましょう。

 6、イベント

イベントとはオーディオトラックの場合WAVEデータを入れておくスペースのことです。
イベントは鉛筆で描いたり消しゴムで消したりハサミで切ったりのりでくっつけたりできます。
読み込んだデータや録音したデータはサンプルとしてイベントに直接入っている状態です。
この場合、ほとんどイベント=パートとい扱いになります。
対象のデータを選択してから「オーディオ」>「イベントをパートにまとめる」を選ぶと
WAVEデータがイベントの中にパートとして入っている状態になります。
グラフィックとしてもイベントにパートが入っているという見た目になります。
この場合イベントを動かさずに内部でパートを移動したり編集することができます。
イベント内には複数のパートを入れることもできます。
イベントをダブルクリックするとパートエディタになります。
パートエディタでは各パートの編集ができます。
このパートをダブルクリックするとサンプルエディタになります。
サンプルエディタではWAVEへの直接の編集となります。
「イベントをパートにまとめる」の逆が「オーディオ」>「パートを分解」になります。
また、「オーディオ」>「選択イベントから独立ファイルを作成」を選ぶと、
選択しているイベントから新たなWAVEを作成します。

 7、パート

パートの下の部分にWAVEファイルの名前が出ます。
この名前が斜体で無い場合は1つのファイルをその1箇所でしか使っていないことになります。
斜体である場合はそのプロジェクト内で2箇所以上で1つのファイルが使われています。
例えば斜体で無いパートを複製すると複製元も複製先も名前が斜体になります。
これは複製した2つのパートがいずれも同じファイルを再生していることを示しています。
名前が斜体で無いパートと名前が斜体であるパートは編集に区別が必要になる。
名前が斜体のパートは「オーディオ」>「選択イベントから独立ファイルを作成」で斜体をはずせる。
必要に応じて新たな独立ファイルを作成することも必要であろう。

パートはワンクリックで選択するとコントロールポイントが出ます。
イベント内のパートは縦に青線が入った部分が移動の基準位置になります。
この基準位置は真ん中に点が描かれた四角を移動させることで変更できます。
また、上部の青い四角で波形を縦方向に縮めたりできますし、
左右上の三角を移動させるとフェードイン、フェードアウトをかけることができます。
イベント内にはパートがいくつも入るのでイベント内部で細かい調整ができます。
注意としては、同じトラック内で再生できるパートは1つなので、
2行に並べたパートを同時に再生することはできません。
同時に再生したい場合はもう1つトラックを作ってください。

 8、WAVEデータ

パート内のWAVEデータをクリックするとサンプルエディタに入ります。
サンプルエディタでは波形を鉛筆で描いたりできます。
その他、サンプルエディタでできる主なことは「定義」「再生」「ヒットポイント」です。
「再生」の「テンポ変更」の音符マークを点滅させると、
テンポに変化に対してWAVEデータが伸縮します。
普通はテンポを早くしても再生されるWAVEデータの速さは変わりませんが、
この設定ではテンポを早くするとあわせてWAVEデータもピッチを変えず早く再生されます。
この機能はとても便利です。
また「再生」の「移調」でピッチの変更ができます。
「ヒットポイント」では「感度」を設定することで自動でヒットポイントを検出してくれます。
「ヒットポイント」の「使用」で「1/4」などどの間隔で検出するかも設定できます。
「ヒットポイント」の「ヒットポイント編集」ではヒットポイントの位置を変更できます。
Altキーを押しながら波形をクリックするとヒットポイントを追加できます。
ヒットポイント上部の三角を動かすとヒットポイントを移動できます。
また、ヒットポイント上部の三角を画面外に出すとヒットポイントが消えます。

 9、横軸

パートの移動は「スナップ オン/オフ」を点灯させておくと移動単位を固定できます。
「グリッド」では縦線にあわせて移動しますし、「イベント」ではパート単位で移動します。
「グリッド」では小節や拍単位での移動が可能であるし、
クオンタイズ値を利用すると1/32小節単位などでの移動が可能になる。
「イベント」のパート単位はパートとパートを隙間無くくっつける場合に便利。
また、「ゼロクロスポイントにスナップ」を点灯させておくと、
自動的に波形の縦値が0のところを区切りにして編集してくれます。
波形が0以外のところで切れてクリップノイズがでる心配がなくなりました。
また「オートスクロール」を点灯させると再生と同時に画面が横に動きます。
動かしたくない場合もあるので選択しやすいのは便利。

 10、タイムストレッチ

矢印ツールの「タイムストレッチしてサイズ変更」は非常に便利です。
この矢印でパートの左右下の四角を左右に広げると内部のWAVEもピッチを変えず広がります。
タイムストレッチすると右下に「⇔」マークがでるので、
負荷が気になる場合は「オーディオ」>「選択イベントから独立ファイルを作成」で、
新規ファイルとして作り直してしまうと軽くなると思います。

 11、ミュージカルモード

波形をテンポトラックに合わせてピッチを変えずに速度を変えて再生できます。
上述ですが、サンプルエディタ「再生」の「テンポ変更」の音符マークを点滅させると、
テンポトラックでテンポを変えてもそのテンポにあわせてWAVEが再生されます。
曲のテンポを後から修正したいときなど非常に便利な機能です。

 12、テンポトラック

「プロジェクト」>「テンポトラック」で時間に対してテンポを変化させることができます。
テンポトラックが有効になるのはMIDIデータかミュージカルモードのオーディオです。
通常のオーディオはテンポトラックにあわせて再生速度は変わりません。

 12、メトロノーム

「トランスポート」>「メトロノーム設定」にて。
「トランスポート」>「プリカウント オン」で録音前のカウントをします。

 13、オーディオ書き出し

左右のロケーター間をWAVEファイルで書き出します。
プール、オーディオトラックに読み込むかは非常に重要な選択項目なので
きっちり選択しましょう。

 14、MIDI入力

MIDI入力に際して、自動でクオンタイズ処理をかけることができます。
MIDIで演奏を入力する場合にテンポからまったくズレずに入力したい場合、
クオンタイズ処理をかけて入力すると、指定のクオンタイズ幅に自動で移動します。
特にドラムの入力などで完璧な演奏を入力することができます。
この機能を「オート クオンタイズ」といいます。
トランスポートバーの「AUTO Q」を「ON」にすると有効になります。
「AUTO Q」が無い場合はトランスポートバー上で右クリック、
「録音モード」にチェックを入れてください。

 15、マーカートラック

位置情報を記録するためだけのトラックです。
位置はいくらでも記録できるので希望の場所にきっちり移動できます。

 16、最後に

「ゼロクロスポイントにスナップ」とタイムストレッチ機能は非常に便利です。

 17、追加:VSTプラグインについて

便利なVSTプラグインについて書いておきます。
フリーでシンプルで自分が使っているものです。
自分が必要なのはEQ、リバーブ、コンプ、マキシマイザー、その他くらいです。
EQはCubaseLE標準のもので満足なのでそれ以外について書きます。
どこで手に入れたかは記憶していないので名称から検索してください。

DX Reverb Light:リバーブ。その1。

KR Reverb:リバーブ。その2。見た目がわかりやすい。

WA Reverb:リバーブ。その3。

GlaceVerb:リバーブ。その4。リバーブは決定版が無いのでいろいろ使ってます。

SIR:リバーブ。残響サンプルファイルを利用する。品質はいちばんか?別途impluseファイルが必要。

c3multibandcomp:3バンドのコンプ。使い方が難しい。マスタリング用。

endorfhin:2バンドコンプ。使いやすい。

RoughRider:コンプ。高品質な気がする。

Dub Delay:普通のディレイ。テンポディレイ機能が無い。

TomPong:テンポディレイあり。

George Yohng's W1 Limiter:リミッター。

BuzMaxi:マキシマイザー。使いやすい。

Prodyspace:左右だけでなく前後の定位も視覚的に調整可能。

Stereo enhancer:ステレオトラックに対し、左右どちらかをディレイさせステレオ感を出す。位相の反転もできる。モノラルトラックをステレオに変換したうえで、音を左右に広げることができる。とても単純なことをやっているがとても便利。

Stereo Tools:ステレオチャンネルに対して左右チャンネルの入れ替えなどごく簡単な処理をする。とても便利。

bs spectrum:周波数情報をモニター表示。

Guitar Suite:ギターアンプシュミレーター。

vOcOv:ボコーダー。日本語で解説が見つかるので使いやすい。バージョン1のほうが扱いやすい。

Crystal:シンセ。SE的なものができる。

DSK Asian DreamZ:サンプリングシンセ。DSKシリーズは飛び道具として使える?

EVM UltraSonique:シンセ。

GTG 44 S:シンセ。

SUPERWAVEP8:シンセ。

ersdrums:ドラムシンセ。WAVEを読まなくていいのでとりあえず音を出したい場合に便利。

LoopAZoid:ドラムサンプラー。WAVEを読み込んで鳴らす。

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